本記事は、英国に起因した「トラスショック / フラッシュクラッシュ」の相場についてファンダメンタルズとテクニカルの両面から解説いたします。

※おもにユーロポンドについて解説

 

<運用内容>
  • 運用通貨ペア:EUR/GBP
  • 日間の平均値幅:約60pips
  • 今回の発生値幅:約510pips(2日間)
  • 運用の対応値幅:約300pipsの含み損30%設計

 

ポンド系のシステムは、(高リスク証拠金)運用では全損となりました。※稼働停止していない場合を除いて

<対象システム>
  1. LIONKING-EG(ユーロポンド)
  2. LIBERO-EG(ユーロポンド)
  3. LIONKING-GJ(ポンド円)

 

 

EUR/GBPの動き

今回の経緯をファンダメンタルズとテクニカルの両面から解説いたします。

 

<ファンダメンタルズ分析>

現在のEUR/GBPの上昇要因は以下。

<おもな要因>
  1. 英国の大規模経済政策が発表
  2. トラス英政権は25.5兆円規模に及ぶ1972年以来の大規模な減税を打ち出し

 

個人所得税を引き下げ、予定していた法人税率引き上げを撤回。

狙いとしては経済を活性化させ、BOEが懸念しているリセッション(景気後退)に歯止めをかけたい考えだが、マーケットが「これは危ない」と判断し、「株・債券・為替」のトリプル安を招いてしまっている状態です。

 

 

(対日本円)

そして本日東京時間に3連休明けとなった日本勢が一気にポンドを売り込み、わずか10分たらずで対円で約600pips(6円)の下落幅を記録しました。

 

 

(対米ドル)

2022年9月26日だけで550pipsほど下落の37年ぶりのポンド安となりました。

 

金曜日(9/23)の発表から、

  • 対日本円では「1,170pips(約11.7円)」の下落
  • 対米ドルでは「960pips」の下落

全マーケットにて混乱を招いている状態です。

 

■マーケットが懸念した要因としては以下

  1. プライマリーバランスを悪化させる可能性
  2. 上記により政府が賄えきれない水準まで債務が膨らみ、更なるインフレが起きてしまう
  3. BOEは引き締め、政府は緩和という逆の動き

※プライマリーバランスとは・・・社会保障や公共事業をはじめ様々な行政サービスを提供するための経費(政策的経費)を、税収等で賄えているかどうかを示す指標

 

 

現在は金利は上がっているのに、通貨価値が上がらない状況で、ユーロよりかなり危うい状況となってしまっている。

つまり今まで、政策金利ではBOEは着実に利上げをおこなってきたわけだが、ECBが逆転するのではないかと見られています。

 

通貨ペアで言うとEUR/GBPを見ていただければ明らかです。

対ドルに関しては、パリティ割れの水準(=1.00000)までポンドは下落していくのではないかとも騒がれている状態。

 

今後もしかしたらですが、この状況を打破するためにBOE自体が何かしらの動きを見せてくる可能性もありますので、そこに注目している。

現在、EUR/GBPの上昇に関してはユーロが買われたのではなく、ポンドが売り込まれている事が原因となります。

 

ポンド急落、英新政権の経済政策に市場失望 回復のめど見えず
ポンド急落、英新政権の経済政策に市場失望 回復のめど見えず
ロイター通信より参照

 

 

<テクニカル分析>

  • ユーロポンド週足
  • 青ライン:2016年からのレンジ幅
  • オレンジ丸:RSIの70~80

上記付近で大きくヒゲを作っている状況でした。

 

またテクニカルでは良く使われるRSIでは「買われすぎサイン」が出ていました。

週足というかなり大きい足でのRSIになりますが、2008年から4回しか辿り着いていない領域です。

相当な動きを見せた2日間となりました。

 

 

結果

ユーロポンドのシステムは、(高リスク証拠金)運用では全損となりました。※稼働停止していない場合を除いて

<対象システム>
  1. LIONKING-EG
  2. LIBERO-EG

 

 

<運用内容>
  • 運用通貨ペア:EUR/GBP
  • 日間の平均値幅:約60pips
  • 今回の発生値幅:約510pips(2日間)
  • 運用の対応値幅:約300pipsの含み損30%設計

 

ウクライナ・ショック(2022年2月)以降、欧州経済は世界的にかなり弱い状況でした。

その中で地政学リスクが同等の『EUR/GBP』を採用することで、どちらかが一方的に強くなるリスクを回避する為に運用の通貨ペアの採用に至っておりました。

しかし結果的に今回のファンダメタルズ発生により一方的なトレンド相場が形成されました。

 

 

教訓

EA(自動売買システム)はテクニカルに準拠したトレード手法となります。

今回のようなファンダメンタルズ中心の相場になると、手動管理(損切り設定)または稼働停止をしていない場合は相場に対応ができずに資産を失うことに繋がります。

しかしこのようなショック級の相場は頻繁に発生する訳でもありません。

 

これは各投資家さんのFXに対する利益の取り方によりますので強要は致しませんが、通常の相場では長い期間にわたって利益を得ていた事も事実としてあります。

その為、100%ボーナスを活用することで運用に最低限必要な資金の半分で運用する事が可能となり、このようなショック相場で資金を失ったとしてもリスタートするという選択肢も御座います。

 

今後の選択肢は以下となります。

  1. 100%ボーナス活用にて再度トライ
  2. ファンダ中心相場では稼働しない
  3. 低リスク証拠金で運用

     

    これまでの実績は以下となります。

    LIONKING-EG

    <運用成績>
    • 運用開始:2021年6月1日~
    • 運用期間:約15か月間
    • 証拠金:50万円(25万円+25万ポイント)
    • 平均月利:+8.51%

    ※100%ボーナス利用時

     

     

    LIBERO-EG

    <運用成績>
    • 運用開始:2021年2月8日~
    • 運用期間:約19か月間
    • 証拠金:15万円(7.5万円+7.5万ポイント)
    • 平均月利:+8.60%

    ※100%ボーナス利用時

    通常相場では少ない資金からスタートする事が可能で、かつ19ヵ月以上継続していたシステムとなりますので、少し相場が落ち着きを取り戻してきてから再稼働を行うことで、損失を取り戻しに行く考え方となります。

    ※もちろん再稼働しないことも選択肢の一つとなります。

     

     

    LIONKING-GJ

    <運用成績>
    • 運用開始:2020年11月5日~
    • 運用期間:20か月間
    • 証拠金:50万円(25万円+25万ポイント)
    • 平均月利:+26.11%

    ※100%ボーナス利用時

    通常相場では20ヵ月以上継続していたシステムとなります。

    2022年10月現在では、日銀の「為替介入問題」・英国政府の「方向感のない経済政策」など、テクニカルが通用しにくい相場となります。

    相場が落ち着きを取り戻してきてから再稼働を検討することを推奨いたします。

    ※もちろん再稼働しないことも選択肢の一つとなります。